真田丸31話『黄昏』の感想!!
真田丸の30話『黄昏』。
今回は急激に老いていく秀吉の姿と、秀吉の専属介護士のようになっていた信繁の姿が印象的な回でした。
秀吉は完全に痴呆症になって信繁の事が誰だか分からなくなっている状態。
もし実際の秀吉もこんな状況になっていたのだとしたら、石田三成や片桐且元は本当に大変だっただろうなと考えさせられた回でした。
老いていく秀吉
日本に漂着したイスパニアの船の積み荷欲しさに、バテレン追放令を使ってキリシタンを処罰するなど横暴な振る舞いが目立ち始める秀吉。
そんな秀吉も徳川家康らの大名が居並ぶ前で失禁してしまうほど、老いが進行してしまいます。
この秀吉の失禁を、とっさに機転を利かせて秀頼がそそうをした事にする信繁と三成。
秀吉が家臣に抱えられて退場していく姿でもろバレなうえに、お漏らしをなすりつけられた秀頼はいい迷惑です(笑)。
そして、慶長の役に出陣する際、秀吉の元へ挨拶に訪れる加藤清正。
弱った秀吉を見て涙ぐむなと釘を刺す三成の言葉を振り切り、自分が亡くなったら秀頼を頼むという秀吉の言葉に『うわぁ~~~ん』と大号泣する清正。
通常、清正は武骨なカッコ良さを持ったキャラとして描かれることが多いですが、今回の清正は低い身分から出世した男だけあって、不器用でいい奴ですね。
ホント、田舎のガキ大将がそのまま大人になったって感じの男です。
猿が木から落ちる
既に亡くなっている利休に呼ばれたといって茶室に向かった秀吉は、茶室が分からず大坂城内で迷子になってまうまでにボケが進行。
もう完全に痴呆症になってしまっています。
天下人がこういった状態になると、本当に周りにいる人はいたたまれないでしょうね。
そんな中、醍醐の花見が行われ、秀吉の花咲か爺さんが見たいと言い出す秀頼と、秀頼の言葉を秀吉にアシストパスする、ナチュラルボーン魔性の茶々。
確信犯としか思えないこのフリに、秀吉はまんまと乗ってしまい、みんなの期待通りに木の上から転落してしまいます。
茶々さん、空気が読めないのか読まないのか?
こういう人ってたまにいますよね・・・。
醍醐の花見は木から落ちた猿が重傷を負ってしまうというアクシデントで終了します。
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信幸の知性
真田家の次男としての立場より秀吉の馬廻り衆としての立場を貫き、秀吉に関する情報を信幸にもしゃべらない信繁。
信幸は信繁が嘘をついている事を見破りながらも、弟を咎めることをしません。
そして、信幸との間に子供をもうけた稲にも心境の変化がおき、本多忠勝から内情を探るように言われていたことを信幸に白状し、完全に心を開きます。
稲とおこう、2人の間に子供をもうけ、さらに弟の心の内も読みとってしまう。
いよいよ、信幸の聡明さがクローズアップされてきました。
今まではどこか自分に自信が持てなかった信幸ですが、関白・秀次に自分の気持ちを打ち明けてから覚醒モードに入った様子。
昌幸や信繁の意見に惑わされることなく、秀吉が亡くなったら誰に付くのが一番真田家のためになるか?
冷静に状況を読み、親徳川の路線に決めている信幸は、やはり先見の明あったという事になるでしょう。
この信幸のオーラに押された信繁も、大谷吉継から『石田治部に釘を刺されたからとか、兄に命じられたとかはどうでもいい。源次郎が正しいという道を進めばいい。』という言葉をかけられ、信幸に秀吉の寿命は長くないと本当の事を打ち明けます。
その情報を持って本多忠勝の元を訪れる信幸。
今回の30話は、楽隠居状態でちょっと心が緩んでしまっている昌幸とは対照的に、信幸と信繁の成長が描かれた回だったような気がします。
謀略という面ではまだまだ昌幸の足元にも及ばないかもしれない2人ですが、もう自分で考えて行動できる一角の武将になっていますね。
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徳川の間者
そして、昌幸パパは吉野太夫にすっかり骨抜きにされてしまい、武将の感が鈍ってしまった様子。
吉野太夫が本多正信が放った忍びという設定にはビックリしましたが、常にクールな出浦昌相の忍びの嗅覚で何とか徳川に情報が漏れるのを防ぎます。
まあ、関ヶ原合戦時の第二次上田合戦では復活するんでしょうけど、最近の昌幸は本当に気が抜けてますよね(笑)
それとは逆に出浦さんが優秀過ぎる・・・。
こんな人がナンバー2にいれば、中小企業でもたぶん安泰ですよね。
ただこの出浦さん、31話では徳川家康の命を狙って江戸城に単身で乗込んでいきます。
本多正信が吉野太夫に似せた間者を送り込んできたように、真田と徳川の水面下での謀略合戦が盛り上がっていきそうです。
関ヶ原の合戦に向けた動きが楽しみになってきました。
秀吉の形見分け
生きている内に形見分けをしたいという秀吉。
片桐且元が金子15枚に対して、三成は金子50と脇差。
この豊臣格差にショックを隠しきれない片桐且元のリアクションが面白かったですね。
豊臣家を守るために徳川家康に挑んだ石田三成と、大坂の陣で最終的には家康に降ってしまった且元。
35枚の金子の差はここに表れているのかもしれませんね。
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